蚊柱/頭虫の正体は「ユスリカ」という昆虫で、見た目は蚊にそっくりで名前にも「カ」と入っていますが、昆虫綱ハエ目ユスリカ科なのでハエの仲間です。
蚊とは違って吸血することはなく、口や消火器は全て退化しているので人を刺すどころか食事すらせずに、成虫になってわずか2~3日の寿命で死んでいきます。
それは蚊柱を構成する個体のほとんどがオスのユスリカで、大群で飛び回ってメスにアピールしている生殖行動なんです。蚊柱の中にメスはいても1匹から数匹程度で逆ハーレム状態で交尾の相手を探しています。(※稀に雌のみで構成される蚊柱もあるようで、必ずすべてがオスの個体というわけではないようです)
ユスリカの成虫は僅か1日~数日の寿命の中で何をするのかというと、子孫繁栄のための生殖行動に全力を注ぎます。
それが何で人の頭上に集まるのかというと、ユスリカは「近くにある少しでも高い所に集まる」という習性があるから。
私自身の記憶にもありますが、夏場の夕暮れ時に人のいない公園の中にある小さな山の上にものすごい大きな蚊柱があって、近づいてみた時に自分の身長が山のてっぺんよりも高くなった時に自分の頭上に蚊柱が移動してきました。
だから「人の頭」に理由があるのではなく、たまたまそこにある一番高い場所が人の頭だからなんですね。https://inakasensei.com/atamamushi