2014-03-04

訳がわからない話

友達から聞いた話


久しぶりに会うことになった女の子を待って

上野公園の噴水前にいたら、突然目を覆われて


「だーれだ?」


と言われた

久しぶりに会う子だからもう声を覚えていなかったけど、


「○○ちゃん?」


と聞いてみた


「違うよ」


え?と思ってバッと振り返る


何も見えない


おかしい、振り返れば目元から手が離れるはずなのに、真っ暗なままだ

まるで顔に手だけが貼り付いているようだ


パニックになって必死に振り払っているうちに、気が付いたら視界が開けていた

何かに手が触れる感触はなかった

辺りを見ても何も落ちていないし、周りに自分を変な目で見ている人は誰もいない


不気味に思って噴水から少し離れていると、待ち合わせをしていた女の子が来た


久しぶりに会った子にいきなり変なことを話す気にはならなず、

当たり障りのない話をしながら駅の方に向かった


駅前信号で待っていると、道路の向こうにいる女の子と目が合った

20前後普通の子

そう思った次の瞬間、その子がこっちに猛然と走ってきた


信号は赤だ

目の前を何台もの車がビュンビュンと通り過ぎる

それでもその子は目を見て真っ直ぐこちらに走ってくる

無表情で何の感情も読み取れない


の子が目の前まで来た時、

スピードで走るトラックにはねられて吹っ飛んでいった


周りから悲鳴が上がった

即死だ、という声も聞こえた


これが俺の知っている中で一番訳がわからない話

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