久しぶりに会うことになった女の子を待って
上野公園の噴水前にいたら、突然目を覆われて
「だーれだ?」
と言われた
久しぶりに会う子だからもう声を覚えていなかったけど、
「○○ちゃん?」
と聞いてみた
「違うよ」
え?と思ってバッと振り返る
何も見えない
おかしい、振り返れば目元から手が離れるはずなのに、真っ暗なままだ
まるで顔に手だけが貼り付いているようだ
パニックになって必死に振り払っているうちに、気が付いたら視界が開けていた
何かに手が触れる感触はなかった
辺りを見ても何も落ちていないし、周りに自分を変な目で見ている人は誰もいない
不気味に思って噴水から少し離れていると、待ち合わせをしていた女の子が来た
久しぶりに会った子にいきなり変なことを話す気にはならなず、
当たり障りのない話をしながら駅の方に向かった
駅前の信号で待っていると、道路の向こうにいる女の子と目が合った
そう思った次の瞬間、その子がこっちに猛然と走ってきた
信号は赤だ
目の前を何台もの車がビュンビュンと通り過ぎる
それでもその子は目を見て真っ直ぐこちらに走ってくる
無表情で何の感情も読み取れない
その子が目の前まで来た時、
即死だ、という声も聞こえた
これが俺の知っている中で一番訳がわからない話
増田で突然怖い話を書いてみたらどうなるのかと思ってやってみたけど特に何も起こらなかった
わけがわかっちゃったな。 猛然と走りだした、のくだりは「ええ!?」ってリアルに声出た。