2008-09-27

大学院中退しました。

まさか自分がこうなろうとは。

今から大学院へ行こうか、また大学大学院中退しようか考えている方のために書きたいと思います。

あらかじめ断っておきますが、自分の主観が大きく入っているので、

この記事を読まれる個々人の状況により解決策は異なることと思います。

しかしそれでもこの体験は多くの理系大学院で起こりうるものであることと思います。

私の在籍していた大学

私は中堅国立大学理系大学院へ進学しました。

私が通っていた大学は4年生になった時から研究室への所属が決まります。

しかしながら、研究室というものには人数の定員があり、思ったところへ行けませんでした。

私の所属が決まった研究室学校の中でもトップクラスの場所でした。

優秀な学生は自ら名乗りを上げ、大学院入試の際は外部の大学から受けに来られる方もいるくらいの場所でした。

そんな中で私もこれはそういう運命なのだと、やる気に満ちてがんばっていました。

同期の学生も同様で、4年生の当初はみんな楽しそうに研究を行っていました。

状況の変化

そんな状況が変わったのは修士2年生が修士論文を書く秋口のことでした。

その時私も学士論文を書く立場だったのですが、修士2年の方が学校を休学されました。

原因は『このようでは修士卒業させないぞ』と言う教授達からの圧力でした。

その方は学術論文を1報出されており、研究技術と基礎知識において十分な方だったと思います。

そして度重なる言葉責めの結果、休学でした。

私が大学院中退を決めるまでの間に復学はなされておらず、まだ鬱病状態のままだそうです。

大学院へ進学後

私はそのようなことがあった中、進学し大学院へと入学しました。

その辺りから私に対しても同様の言動が開始されました。

私は研究結果があまり芳しくなく、そこから考えれば不出来な学生でした。

私の所属していた研究室では実験技術や基礎知識と言った点は評価されず、

いつまで学校に残っていたかと言う事が評価の対象でした。

同じ実験量でも教授が帰る前に帰れば不出来、帰らなければ優秀と言った見方です。

研究が好きな方は楽しいし評価が上がるし良いのかも知れません。

しかし、研究だけではなく他分野などの実力も高めたい人にとってはあまり良い環境ではないです。

普通研究室では勉強会と言ったような、学生の基礎知識を高める場が設けられると思います。

私が所属していた研究室ではそれはありませんでした。

教授曰く、勉強とは隠れてするもの、だそうです。

研究結果だけを見ると旧帝大に引けを取らないかも知れませんが、学生の質は低かったと思います。

一緒に話す機会が設けられる学会などでその差は出てきました。

その他の学校はどうなの?

よく耳にするのは同じような厳しい研究室では鬱状態になる方が数人は出るそうです。

つまり、私が所属している研究室だけではないのです。

また同じ修士卒の資格を取るという点では楽な研究室もあります。

学校に来て友達とだべり、実験をしながらニコニコ動画を見て、

夜はプロジェクターWiiをすると言った感じです。

そこの研究室教授研究室は遊べるところと言ったそうです。

このような現実がある中、本当に自分にとって学歴というものが重要なのかを考えるようになりました。

技術という点では修士卒業した方が高いでしょう。

しかし、質と言う見方をした場合はどうでしょうか?

質というのは様々な方面の見方があり、一概には言えない事だと思います。

最後に。

私は多くの社会人の方と話す機会を設けて頂き、

社会では研究職だけが楽しい職業では無いことを知りました。

働き始めてからも研究室と同じような環境の方もおられました。

人生まだまだ60年近くあるこの身において、

私は大学院をドロップアウトしたことをカミングアウトします。

就職担当する人事の方もこの現実を考えて頂ければより良い会社に成長されることと思います。

それでは、長文失礼いたしました。

  • 大学院受かった旧帝大の片隅の人です(ぉ が、大学すらドロップアウトしそうなので書いてみます っていうか理系文系関係有るのかな、この話とか思ったり。 というわけで現在留年す...

  • 分野にも寄るだろうけど、大学院でやってた研究が仕事に活きることなんてほとんどなくないかね。 そういう意味では研究室ってのは教授との相性だけで選ぶのが一番だと思っている。 ...

    • おー、いいこと言ってらっしゃる。文書全体の意見にまず同意。 で、一部ピックアップ。 そういう意味では研究室ってのは教授との相性だけで選ぶのが一番だと思っている。 就職活...

    • 学部生の考える「こんな研究がしたい!」ってのは井の中の蛙な事が多いし 興味の無い研究やってるラボでも、詳しく内容を知ったら意外と面白いことやってるじゃん、 なんてのは良...

      • 後輩にあたる者として質問なんですが、 増田さんが文系の職業を目指して就職活動をしたときは、どのような心境でしたか? その職業にも興味はあったんでしょうか? お願いします。

  • どんどん辞めていく方がいいと思う。 大学は「入り易く出難い」でいいと思う。 金を積めば取れる修士なんて価値がない。 修士の資質を持っていない人間に修士をあげない研究室は立派...

    • だよなあ。 今の修士って猫も杓子も進学するから、 研究室に残って欲しい人材ほどあっさり出て行き、 留年の対象になるのはいつも、 研究どころか共同生活が出来ない学生、 来年もこ...

  • 授業は面白いのに、いざ研究室に入ってみると、学生を労働力としてしか考えていなかったり、セクハラ&パワハラし放題だったり、とっても自己中心的だったり・・・というのは、よく...

  • >普通の研究室では勉強会と言ったような、学生の基礎知識を高める場が設けられると思います。 うちの大学ではそんなの聞いたことないぞ。(23区内にある国立大学です) そもそも基...

  • つか、社会学系の学院生はそのような事実がどれだけあるのか研究して論文の材料にしろよ。 よほどそのほうが社会の役に立つ。 学院生が平気で「私の主観ですが…」みたいに言わん...

  • 社会では研究職だけが楽しい職業では無いことを知りました。 そんな基本的なことを、大学院にはいるまでわからない、学校教育ってどうにかしてるよなぁ・・・。 数ある楽しい職業...

  • 昔はそんなこと日常茶飯事だったけど いまはそういうことされるのをアカハタというんだそうですよ。 http://anond.hatelabo.jp/20080927204050

  • 俺は理系の学卒。周りからは「大学院行かないのか」と言われたが、行かなかった。誤解のないように言っておくと、院から誘われたなんて事実はない。どうもこう、自分が一所懸命院の...

  • この程度の話、むしろ今の大学院の平均じゃないかな。 これで驚いているような人は大学院には絶対行かない方がいい。 教授が学生に研究させて(自分は全く何もせずに(最初のアイデ...

  • 修士でドロップアウトなら如何様にでも復活するチャンスがあると思いますので、 気を落とさず頑張ってください。今の悔しさを忘れず、新たなことに挑戦してください。 そもそも大学...

  • mixiに書いたものなんだけど、大学院を中退しました。に触発されて、公表してみたくなった。 (一部加筆・修正) 院中退というポジション 最近転職を考えているんだけど、院中退とい...

    • それは、院に行く奴は元々ダメだから、すこしはマシになるように教育とこういうことですかね。 んー アホらし、4大卒と同じ条件でいいじゃん。社会常識がない院卒まで、大学や社会...

      • 修士でもある程度そうだが、博士課程まで行って研究をしていれば 学部卒の新人より仕事ができて当たり前ということでは

    • 結局なんか労働力の大安売りをしてしまったのだし、そうでもしなければ社会人経験のない30男に就職先なんて見つかるわけがないんだという暗示にかかっていたのでしょうがないこと...

    • 大学院がどうのこうの言ってるけど。そもそもなぜ 博士課程まで進んだのさ?その理由が見えない。 どうも、なんとなくで、博士課程まで進んでしまったように見える。 どちらかとい...

      • 博士の壁ね。 確かにその通り。 博士号をとるには乗り越えるべき壁があるし、そこを自分としては乗り越えられなかった。 つまり博士論文を仕上げられなかったわけだが、その点では能...

        • 一般常識を知らない院生は絶望するしかなくなってしまい、鬱病になったり自殺したりするんだよ。 行政・教員サイドもハッキリと現実を学生に言えばいいのにね。 大学院拡充?博士...

        • > けれど、大学院ってところは、この二つの選択のうち一つの選択についてしか、 > つまり博士号をとってアカポスに就くということについてしかトレーニングの機会を提供しない。 ...

    • ところでそのポテンシャリティはどうやって計ってどうやって証明するの? かりに君の言うソーシャルスキル・トレーニングが実施されたとしても、 結局採用面接の出来不出来で全ては...

    • あーだめだ、一回「田園調布系」が入ったら、もう別の言葉が入るとは思えなくなった。 社●●●士は社労士、すなわち社会労務士であろう→ところが社労士の正式名称は「社会保険労...

  • http://anond.hatelabo.jp/20080927204050 大学院でやることって、特殊なんだよ。 それまでの勉強と研究は違うって教授たちは言うけど、それは本当で、勉強は誰にでもできるけど研究は特殊技能な...

  • 友人に過程はともかく結果は同じ子がいるな 専門と全然違う分野で、結構いいとこまでいってるみたい

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん