2007-02-09

久野収

http://anond.hatelabo.jp/20070209115622

久野収はたぶん「日本最強のリベラル」の一人で、

それ故の「対話の名手」

久野収の対話・座談相手は「右翼」も「左翼」も関係なかった。

すさまじい経験とすさまじい知識を駆使しながら

関西弁の親しみやすさで、彼は相手の懐にはいっていく。

「君たち左翼は、みんなが自分たちと同じになるのがエエ、

自分たちの言うことを聞かない奴は敵やと思うとるのとちゃいますか。

そういうのはアキマヘンでえ」(『週刊読書人1999年2月26日号)

天皇は、疑う余地もなく、戦争の最高責任者だった」

戦争の不条理を知り、自己の生と思想を賭けて抵抗した人間と、無自覚に戦争に参与した人間との間には越え難い距離がある」

マスコミが受け手の予断に迎合して"事実"を伝えようとするとき、情報化社会は相互に盲目化する」

「将来の展望がなかなか開けないのは、いまでも個人ではなく集団の力で何ごともなし得ると思い込んでいるからですよ。

意識的な個人が集まって作る集団が個々の力を十分に結集して初めて事はなる。」

「私は難しい言葉をやたらと使うのがクオリティではないと思う。難解な事実や現象を平易な言葉を使って書く。

それがクオリティではないか。やさしい、普通言葉遣いで深い、質の高い問題提起を粘り強く続けていく」

「もう徴兵される心配のない年寄り政治家財界人評論家やその他口舌の徒が『徴兵』を口にしてはならない。そうでしょう。違いますか。だが、同時に反安保についても異論がある。我々はもう二十年も前から同じことをさんざん言い続けてきた。まだ反安保を言うのか、と思う。私は『超安保』を主張したい。安保を超える思想を一心不乱に探すときではないのか。そう思うとるんや。どう思いますか」

(「人間 久野収―市民哲学者、きたるべき時代への『遺言』」のアマゾンレビューより)


ちと引用くどくなっちゃった

はてな引用記法・・・生リンクを埋め込んでタイトル自動取得ってここはできんのね)

はるか若かりし頃、私も生の久野収のお話しを聞くことができた。

当時フリーター死語?)だった私らのようなコワッパに

久野さんは「あなた方のような方々が未来をつくっていけると思う」と肩を押してくれた。

あの寛大さと柔らかさには学ばなければいけないよなぁ・・・。

記事への反応 -
  • 皆様、おはようございます。 今日は2月9日金曜日 肉の日? フグの日? 福の日? 服の日? にくきゅうの日? とまあ、それはさておき、 今日は手塚治虫と久野収と荒井注と藤田...

    • 増田からのお題。久野収と市民と暴力 http://anond.hatelabo.jp/20070209090948

      • http://anond.hatelabo.jp/20070209115622 久野収はたぶん「日本最強のリベラル」の一人で、 それ故の「対話の名手」 久野収の対話・座談相手は「右翼」も「左翼」も関係なかった。 すさまじい...

    • 今日のお題 手塚治虫が天才であることは疑いのない話だけど ちょっと暴論かもしんないけど、手塚治虫って「猟奇作家」だと思う。 そしてそこに貫かれているのは強烈な個人主義な気...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん