はてなキーワード: 理Iとは
http://anond.hatelabo.jp/20090307011537
何で具体的な大学名を持ち出すかというと、私、本日東京大学理科I類の合格が決まったから。そこそこ頑張ったけど、それほど追い込んでやらなかったし、猛勉強とは程遠い。それでも、合格した。だから、私の実感だけで言えば、東大滑ったやつは大して頑張ってないっしょ、と。直前はもう一日中勉強ばかりしていた、という人がいるかもしれないが、そりゃあんた2年間とか2年半サボってきただろ、と。
別にイヤミが言いたいわけではない。合格した自分でも結構ヌルかったから、滑ったやつはもっとヌルい感じだったんだろう、と素直に思っている。私の想像力が及ばないだけか。仕方ないじゃない。それはもう万全の努力を尽くして、それでも東大の文IIIや理Iに滑ったという人がいたら教えて欲しい。ある程度のハイレベル校じゃないかぎり、サボってばっかだったやつばかりでしょ?もしくはよっぽど能率が悪いか。つまり無意味な作業をしている、とかね。
東大情報系院だが、自分には数学のセンスがない、と思いつつ、そんなこと言っても仕方がないから一応勉強している。東大理Iは、英語の配点が数学の配点と同じぐらいあるから、俺みたいに数学は平均点しか取ったことのない奴でも入学できるのよ。March+国公立の上位2??3割の人は、俺より数学のセンスがあるんじゃね?、とマジで思う。数学のセンスがあるかないか、という意味なら、世の中に優秀な人材なんて有り余っているのではないかと思う。
日本企業は新卒の学生が入社したら、どうせ大学時代とは全く違うことをやらせるのだから、理系は、純粋に数学のできる地頭のよい奴を取ればいいだけだと思うのに、何で学歴なんか重視しているのだろう。社員が数学わからないのであれば、数学オリンピックかなんかの問題をてきとーに選んで解かせて、単純に点数が上のやつから取ればいい。
コミュニケーション能力は、会社に入ってから鍛えれば、ほとんどの人はできるようになると思う。数学のテストの後、ちょっと面接して、「明らかにコイツはコミュニケーションに問題があるだろ」っていう人だけ落とせばいい。
下手に面接したり学歴とかで採用したりするより、単純に数学のセンスで人間を選んだ方が、プログラマーとか技術者に関しては、よほどマシな人材が取れると思う。
完全大血管転移症という心臓の奇形を持って生まれ、0歳の時に手術を受けた少年、西条命が、大人になって天才小児心臓外科医になるという設定の「最上の名医」という漫画。第1巻第1話は、ここで読めるから読んでみてくれ:
http://websunday.net/rensai/set_saijo.html
この漫画、ついさっき初めて知ったんだが、俺、この西条命っていう主人公と同じ病気で同じ手術受けた。俺と同じ病気の人間が出てくる漫画は初めてだ。
完全大血管転移っていうのは、要するに心臓にくっついている2つの大きな血管が、普通の人とは反対にくっついている奇形。
「反対にくっついている」のが問題なので、簡単に言えば、血管を切って入れ替えれば健常者と同じになる。これがJatene手術。
俺は、これを1歳で受けた。今は生まれてから一ヶ月もしないうちに、すぐJatene手術をやってしまうのだが、俺が受けた時は姑息手術(完全に治すまでに延命させる手術)をして、1年ぐらい成長して心臓が大きくなって手術しやすくなってから、やるものだったらしい。Jatene手術受けたのは、俺が日本で30番以内ぐらいであると聞いている。
学力的には、ちょっと頑張れば他の大学の医学部に行けたのかもしれないが、俺は、この西条命って主人公とは違って、高校の間、医者になりたいと思ったことはなかった。医者は責任重大な仕事だと思っていたから、いくらドラマティックなエピソードになりそうだとしても、一度も「医者になりたい」と思ったことがない人間が進むべきではないと思ったし、それ以前に工学の方が自分には魅力的だった。
この漫画で描かれているような、執刀医と少年時代の患者が友達になるっていうことも、まずありえないと思う。執刀医は外科で、患者の予後は内科の先生が見るのが普通。俺も、年一回通院しているけど、物心ついたときから診てもらっているのは内科の先生で、俺を執刀した先生とは直接面識がないんだ。
はっきり言って日常生活では健常者とまったく同じなので、大学では保健センターだけが俺の病気について知っていて、卒論の指導教員とかも知らなかった。心臓病だって言うと大げさに捉える人が多いので、大学の友人にも、ほとんど教えてない。もちろん、ネットでももらさないように気をつけている。
今、正直、仕事が上手くいっていなくて、少し落ち込んでいる。客観的には、大学のレベルを落としても医者になった方が社会的地位も給料も高かったとは思う。(東大理IIIは、俺には無理だったと思う。)東大卒でも、社会に出れば、博士号でも持っていない限り工学の世界では、単なる技術者だ。こうやって落ち込んでいるときに、こういう漫画を見つけても、「医学部に進んだほうが良かった」とは思えず、工学部に進んだことを後悔していないところを見ると、やはり、こっちに進んでいたのは合っていたのだと思える。少し励みになった。やっぱり、多少辛くても自信なくても、淡々と仕事を頑張るしかないんだな。
完全大血管転移で東大に進んだのは、俺だけだと思っていたけど、この病気は2000人に1人の確率でおきるらしい。(ちなみに、この漫画で初めて知った。とてもためになる。専門外だけど、参考文献を知りたいなぁ。先天性の心臓の奇形自体は100人に1人割合でおきるってのは良く聞くけど。)東大の毎年の卒業者が3000人だから、毎年1.5人ぐらいはいる計算になるんだな。まぁ、そこまでは高くないと思うが、数年に1人ぐらいいても全然おかしくないんだな。
東大工学部で取る授業の申請は、Webを使って黄緑色がトレードマークの「学生情報システム」で行う。申請は学内だけからしかできないが、閲覧だけなら外部からでも出来る。この学生情報システムのアカウントと、図書館などに配置されている情報端末のアカウントは別で、それぞれ違うところが管理している。前者への質問は工学部の事務に言えばいいが、後者への質問は弥生にある情報何とかセンター(めったに行かなかったから忘れた・・・)にする。
今はそれでいい。大学に入って、しばらくするまでは。
ただ、「親の無念を晴らす」みたいなことを、自分の学業や仕事の動機にするな。
それだと、いつか続かなくなる。具体的には、研究室に入ってからが辛くなるぞ。
自分は、両親大学教授で、小学生の頃から「自分も教授にならないといけない」と思って、東大理Iから工学部に進んだ。
工学部に進んでからしばらくして、やる気がなくなってしまった。それでも、留年して、何とか希望の研究室に進んだが、いっこうにモチベーションが上がらない。それでも、何とか論文をいくつかあげている。
最近、ようやくわかった。結局、自分は、「業績を上げて教授にならないと」といった義務感が強くて、勉強や仕事を楽しんでいなかったのだ。自分のまわりを見ても、業績を上げている人間は、皆、大前提として勉強や仕事を楽しんでいる。
「親の無念を晴らす」という思いで努力しても、やはり、いつか、そういう壁にぶつかるんじゃないかと思う。
今はいい。大学入試までぐらいは、「親の無念を晴らす」と思って努力しろ。
だけど、それ以後は、「最悪でも仕事を楽しめればいいや」と思っていないと、いい仕事はできない。人間は、楽しめないことはできないんだ。それだけ、覚えておけ。
あとは、工学より医学をお勧めする。高校生なら、今から勉強すれば間に合う。医学部に進んで医者になれ。
今、医者と工学で悩むのであれば、工学に進んでも医学系のことをやりたいと思うようになると思う。研究室が偶然医学系のことをやっているか、福祉や医療器具を開発している会社に進むかしないと、医学系のことはできなくなる。
工学って広いから、自分で選んだはずなのに、あんまり好きじゃなかった・・・ということがよくある。そうすると、一気にモチベーションが下がるぞ。自分で選んだ、といわれると、文句言えないし。
それに、自分は、医者になりたいと思ったことはないからまったく後悔していないが、今はっきり言えることは、東大理Iに進むよりも、同じレベルで進める他大学の医学部に進んだ方が、将来はあらゆる面で明るいと思う。
東大工学部でも、いい会社に進めるかどうかは業績と運だ。すごい人は、学部・修士のうちからいい業績を上げて、いい企業に就職していく。在学中にやる気がなくなったり、うつ病にかかったりして経歴に傷がつくと、売れ残る。はっきりいって、就職できるかどうかは未知で不安だ。医者の世界は知らんが、医師免許さえ持っていれば、そういうことはないだろう。