■ようやく自分の夢がわかった。
何者にもなれず、やりたいこともなく、いつ死んでも大差ない、うだつの上がらない人生を送っていた。
だが、ようやく自分の夢がわかった。
それは「他人の夢が叶いますように」だった。
実力不足を自覚するなら、実力ある者に席を譲ればよいのと一緒で、夢がないなら、夢のある者を応援すればよい。
夢のない人間が持つべき夢は、他人の夢が叶う夢だった。
ただそれだけの話だった。
こんな簡単なことに気づくまで、35年の年月を要してしまった。
つまり、私の夢とは、図らずも、阿弥陀如来である。
一切衆生の救済を願う阿弥陀如来と同じく、私も、世の人々の夢が叶うことを願うのである。
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