■今を生きる
数年の先に迫る資格の更新、数月を経て訪れる長き休暇の旅、数週の後に控える業務、数日を待つべき休息、数時間の後に臨むべき会食、数分後に向かうべき買物のリスト。
スマートフォンにてこれらすべての予定を一手に管理するようになりし後、我が心に留まるは、遥かな将来に描く朧げなる理想と、即座に成し遂げんとする事柄の二つの思いのみ。
遥かな将来の朧げなる理想については、幾度思い巡らしても、同じような朧げなる考えの外には至らず。
故に、我が意識の大半は、即座に成し遂げんとする事柄に向けられるのが自然の理。
「今を生きる」とは、そういうことかと悟りしは、この瞬間のことであった。
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