ニタニタ笑うキショい爺さん三人組に囲まれてきしょかった
三つ子かというくらい顔も姿もおなじだった
浦安鉄筋家族の金子さんに似ていた
1人は俺をがっちり拘束してきて
もう1人は俺のポケットに手を入れ財布を奪い去っていった
最後の1人は辺りを警戒していた
どうしよう、ここ外国なのに
財布がないと帰れねえ
俺は絶望した
財布を奪った爺さんが姿を消した後も、俺を拘束している爺さんは力いっぱい俺を拘束しつづけた
コイツはこれ専門の用途らしい
それにくさかった
冗談じゃなかった
俺は爺さんの力が切れた隙をついてなんとか引き離すことに成功した
引き離すと全てをあきらめたように爺さんの力はしゅんと抜けて枯れ葉のようにちぢこまった
これじゃあまるで俺が爺さんを襲う暴漢じゃないか
財布を奪った奴のゆくえはわからないし
詰んだ
どうすんのこれ
ってところで目が覚めた
夢でよかったほんとに
もっかいねる
ツイートシェア