■うまくねられない
たとえば僕が、死んだら
そっと忘れて欲しい
なんて歌を聴きながら、もう忘れられてるから一回でも思い出してしまわれるのが怖くて死ねなかった
今はほぼ透明人間もいいところ、既に妖怪のはしっこに足が付いていると思う
クラスメイトの頭のなかで断罪され地割れに落ちて死んだ自分は、神の内にもう生きていない方がいいものに分類されていたのに、気が付きも理解も拒んでだらだらと引き伸ばされながらいまだいる
目玉の敷き詰められた広野を裸足で泣きながら惑っている
涙と混ざった鼻水が落ちたり伸びてぷらぷら
ここにいちゃいけない迷惑だ
どこにも行っちゃいけない、迷惑だからだ
何でみんなそこにいて良いの
自分はいられない
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