『利己的帰属』という用語があるようだ。自己愛性パーソナリティ障害との関連も
そこで、みっともないと思ったり気まずくなったりしないで済むように、認知システムが自己防衛的にゆがんでいるのである。それゆえに、本人はまったく悪びれもせずに涼しい顔をしていられるのだ。
先述の手柄を盗む同僚の事例で言えば、Cさんのアイデアだということは認知システムに取り込まれず、本人の中では、Cさんと一緒に話しているときに出てきたアイデアだというような認知になっている。
そこに利己的帰属がさらに働いて、「一緒に話していた自分が関与する形で生み出されたアイデアだ」といった認知になる。たとえそうであっても共同の産物なわけだが、ここにまた利己的帰属が働いて、自分の貢献の方を過大視する。