私の心には魔物が棲んでいる。
魔物は彼女をかわいそうな子に仕立て上げて、それを庇護下に置きたいという欲求を持っている。
甘えてくる彼女はとてつもなくかわいいし、不安そうにしてる彼女はギュッと抱きしめたくなる。
傷ついてないフリをしている彼女に頑張らなくていいんだよと諭したくなる。
油断すると出てくる魔物をどうにか心の奥底に押し込めないといけない。
魔物は隙あらば彼女を傷つけ、私自身も沼へと引きずり込もうとする。
彼女の良いところ、良くないところ、そこだけを見て好きになったはずなのに。
彼女と一緒に過ごした楽しい時間の積み重ねが、この気持ちの礎だったはずなのに。
彼女のことを想うとき、私の愛情と魔物の欲望が心に一気に流れ込む。
決して溶け合わないが、分離もしないその感情の扱い方を私はまだ見出だせていない。
やさしい王様になれよ
うんちブリブリ どっこいしょ