人間ってのはフワッフワした煙みたいなもんで、
それを好きな形に固めながら生きてると思ってるんだけど。
なにしろフワッフワすぎて、ムカついた時とかは煙が爆発して訳わかんなくなったり、
怖い人と話すとき煙を固めることができなくなったり。
歳をとれば自然と、いつ、どんな時にこれをこう固める。みたいなのが分かってくると思ったんだけど。
どんどんそれが分かんなくなってきて、
緊張癖だの、サボリ癖だの、すぐ人を嫌いになる癖だの、
嫌~~~~なとこばっかり明確に固まってきた。
この固まったものをまた煙に戻して、いい形に再構築する。
それが全くできない。
そういう癌みたいなのがあちこち出来てて、
それ以外はフワフワしすぎて制御が効かない。
俺は一生このフワフワしたよく分からないものに振り回されながら・・・訳の分からないまま死ぬのだろうか。
みんなこのフワフワしたものが、カラフルになってたり、シャキっと石膏像みたいに固まってたり、地球のように丸くなって回転してたりするんだと思う。
汚いヘドロのような癌細胞が辺り一面に広がり、どす黒い煙が立ち込めてもはや何も見えない。
俺はどこに行けばいいんだ。