2017-12-17

煮過たるカレーの由

世にあまた蔓延思想のうち、これのみ許すべからず。いかんとなれば、己も所以知らず。ただいかなるものも、つくりてはや食ぶがよし。朝に炊しけり飯も、夕になれば冷え、味わひよろしからず。カレーは作るよりやがて食ぶが、まことに心得るもののふるまひぞかし。それを母、友などは「煮込み過ぐがあらまほし。知らぬやなし」など言ひたるは、げにあさましきことなり。うちとけ、ほろほろとなりぬ人参、じゃが芋などは言ふべきにもあらず、ルーなど、かくこころづきなきものやあらむ。カレーは即日食ぶべし。みな然と思し置くがよし。

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