■黄身がすき
色々考えたけど、「やや熱された黄身」が極上だって知った。
少しでも熱くなるとそれはまた別の黄身。好きな君はそうじゃない。いつでも探しているんだ。本当の黄身を。
それは月見そばの君。うまく白身をくるんと取り払いそばつゆの熱であたためようと試みる。
それはスンドゥブチゲの君。あまり熱くならないように早めにごはんのほうに救済する。
それは目玉焼きの君。君だけを残したい、だからちまちまとまわりのベーコンや白身をへずって食べ君だけを残す。
だが君は裏切るんだ。
ぷつっ、とも言わず黄身のすべてをぶちまける。
ぼくがこんなにも大切にしたことなんて気にも止めないで。
黄身。
いとおしい。
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