カワイイ生き物を目にする。そこで思う。
で、食べるにあたって。
その生き物を殺し、皮を剥ぎ、筋肉を剥ぎ、その肉に十分な加熱処理を加え、更に気の利いた調味料で味をつけ、食べやすいよう一口大に切り揃えられ、皿の上に載せられたそれを、「ご所望の品でごぜえます」と言われて出されても、困る。
そういうことじゃない。
カワイイあのコの、カワイイ仕草を目に焼き付けながら、直接喉笛に噛み付いてやりたかった。あのコが息絶えるその瞬間も、その後も、カワイイ身体を全身から五感で感じながら貪り食ってやりたかった。
だから今、「これはホルスタインだ…これはホルスタイン牛なんだ…」と自らに言い聞かせながら、豆大福を頬張っている。
おいしい。