ぼくはその女子に好意があったけど、内気なためになかなか話しかけることができなかった。
そんな少ない機会で女子と会話をしていたときのこと、会話に詰まってしまって、つい「シャツかわいいっすね。いっつも目が合います」と言ってしまったことがある。
目にはどうしても目が向いてしまうものなのだけど、ところがその猫目はちょうど胸元に印刷されているので、面と向かっていつも胸見てますと言ってしまったようなものだった。
それに気づいてあせってフォローしようと、「あ、そういうつもりじゃないです」と更に口を滑らせた。
次の日から猫目Tシャツを見ることはなくなり、女子から僕に話しかけてくることも無くなった。
ぼくはそれから猫が嫌いになった。