吊り橋理論、ドキドキが「これって愛!?」と感じてしまう理論の事です。
氏の小説が愛されるのは吊り橋理論だと思うのです。
なぜなら鼓動が高鳴るではないですか、下巻もしくは3巻の半分強を読み終わるくらいから
「これ、ちゃんと伏線回収できるのかな?」
残り10Pを残した時貴方の心臓は際限なく高鳴っているはずです
「もう今から大急ぎで回収しないと無理!」
もうページは僅少。伏線回収に対する望みは叶わぬと思いつつも僅かな望みを抱き
慎重に1枚1枚ページをめくる。そして唐突に現れる
『講談社文庫刊行の辞』
もう貴方は脱力の余り、空の高い一点を見つめるほか出来ない状態でしょう。
でもその時、貴方は既に吊り橋理論の手の内にあり、村上春樹を愛してしまっているのです。
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