よく分からない事だが、私は母親にチェックされるのが嫌だった。
思春期に胸が大きくなり始めて、胸が痛くなった。それを胸を見せながら相談していた時、2歳上の兄を呼び寄せ、お前は痛くなることがあるかと聞いた。私は恥ずかしかった。わざわざ呼ぶ、デリカシーがないことがいやだった。
父や兄の前で、私の生理が、ナプキンが、ブラジャーが、パンツがという話を母はわざわざした。パンツにおりものが付いていて汚いと、父と兄がいるリビングで言われたこともあった。そういう事を実に愉快そうに言うのが、たまらなく嫌だった。私が恥じていることを知っていて辱めたいのだ。
お風呂に入ってる事を知ってるのに、脱衣所に入ってくる父や母が嫌だった。下着や服を風呂場に持ち込んだ。体を触ってくる母も嫌だった。ブラジャーがきつくなったから、サイズをあげてほしいと言うと自分で買えと怒る母も嫌だった。
ずっと私は我慢した。怒りは我慢するものだった。