物語の評価を下すとき、ストーリーが弱いとかいまいちよくわからなかったとか、そういうことを言う人がいるけれど、それってただ単にリテラシーが足りないだけなんじゃないだろうか。
分かりやすい流れとか展開とかに重きを置きすぎてるように思える。雰囲気を楽しむだけでいいのだ。あるようでない、ないようである内容に包まれながら居心地のいい世界観に浸るだけでも十分だと思う。
そもそも物語には伝えたい事が必要だとは限らない。物語はただそこにあるだけでいい。
そこから何を感じ、どう思うのかは個人の自由だけど、その受け取ったもので作品を評価するべきではない。
作品は作品自体で評価され得ない。レビューなんかに書かれている文章は、結局のところその筆者を通した見方なのであり、翻って言えばその筆者の人間性との適合性をあわらしているだけなのだ。
だから、評価というものは自己分析であると同時に、自己の発露でもある。結構恥ずかしいことだと思う。あんまりやりたくないことだって今さっき気がついた。