2023-03-12

ヘヴィボクサーパンツ

飲み会の帰り道。駅から家まで徒歩10分少々。ヤツは突然やってくる。そう、便意である。便は小さいやつと、大きいやつがあるが、もちろん、大きいやつだ。お前を呼んだつもりはないが、ヤツは突然、嵐のように出てくる。困ったことに、周囲に公衆便所や、コンビニは無い。

ヤツは、外に出たがってる。お前も春を味わいたいのか?そうか、俺にお前を止める権利なんてないな。そう思ってると、少し、ヤツが出てきた。ヤツは、花粉を浴びたいらしい。ヤツが少し、出たところでタイプもわかった。ヤツのタイプは以下の通り

固形タイプ

カレータイプ

・水タイプ

今回のヤツは、カレー型だった。カレー型だから、粘りがあり、ボクサーパンツにとどまった。出たものは仕方ない。ロケットの発射に失敗したようなもんだ。失敗は受け入れるしかない。

大股で歩いてると、さらにヤツが出てきそうになる。ペンギンのような歩き方でごまかす。しかし、ヤツはさらに、出てきた。固形タイプなら、ケツの筋肉でガードできそうだが、今回のカレータイプ場合は、我慢してもニュルニュル出てくる。筋肉無駄だった。抵抗してもヤツは外の空気を吸いたいようだ。ボクサーパンツさらに重くなった。

家までペンギンのようなよちよち歩きで進んでいるが、歩くたびにカレーが出てくる。そのたびにボクサーパンツが重たくなる。

そしてそのうち、私は「則天去私」という言葉を思い出した。

自我を捨て、天に則る。夏目漱石が好きな言葉だ。今、私のこの、ボクサーパンツが重たい状態は、天に則る行為ではなかろうか。

ヤツが出てくることは、天なのだ。そう思うと、気分が軽くなった。ボクサーパンツはやたら重たいが。

ようやく自宅に到着し、パンツを見ると、ヤツらはお行儀よく、ボクサーパンツに収まってた。

則天去私の境地に達した気分だった。

おやすみなさい。

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