2022-12-20

[]市場が織り込むインフレ急減速見通しは間違っている-ブラックロック

インフレの急速な減速を見込み始めたトレーダーらは墓穴を掘っていると、世界最大の資産運用会社ブラックロックのストラテジストらは指摘した。

  同ストラテジストらは、物価圧力は想定よりも速いペースで弱まりつつあると認めているが、インフレ率が米金融当局の2%目標に向かって下がるとのコンセンサスには異議を唱えている。こうした見方に基づき、ブラックロックでは国債来年にアンダーウエートとするよう助言。インフレ連動債や投資適格級社債を選好するよう勧めている。

  ブラックロックチーフ債券ストラテジスト、スコット・ティール氏は米インフレ率について、2023年末にかけて3.50%にしか鈍化しないと予想。根強い労働者不足や賃金上昇、在庫減少を理由に挙げている。このような見方は、1年物の消費者物価指数(CPI)スワップが2.38%、10年物のブレークイーブンレートは2.14%となっているのと対照的だ。

  ティール氏はインタビューで、「それはあまりにも低過ぎると当社では考えているだけだ」と発言。「CPIの数字ボラティリティーを市場は想定しておかなければならない。月間ベース数字を予想するのは難しくなるだろう。しかし、7%から5%に下がる方が、5%から3%になるよりも恐らく容易だろう」と述べた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-19/RN5697T0G1KW01

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