2008-11-24

国籍法改正問題と憲法典の欠陥、そして憲法学の貧困(その1)

第三章 国民の権利及び義務

第十条 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

  • 形式化すると、10条と14条は、次のような関係に立つ。

すべてのXについて、XはPされない(14条)。

Xたる要件はQである(10条)。

  • ここで14条は、X=Pの場合に「違憲」、X≠Pの場合に「合憲」という値を取る関数だと理解できる。そして10条は、Xの定義域を定めるものである。とすれば、Qをどのように定めるかについて、14条の規制が働かないのは自明のことである。14条は、10条(によって委任された国籍法)で定められた日本国民について、差別されないことを定めているのであって、日本国民の範囲をどのように定めるかは14条の関知するところではないのである。
  • およそ論理的であろうとする限り、以上の結論は不可避と思われる。しかしここで法律ギルドは軽々と論理を超越するのである【→続く】
  • 形式化すると、10条と14条は、次のような関係に立つ。 すべてのXについて、XはPされない(14条)。 Xたる要件はQである(10条)。 誤り。10条「国民」と14条...

    • 14条は日本国民(ないしは日本国籍保有者)だけではなく外国人にも適用される。 え、それマジ? 10条で「日本国民の定義はこれね」と書いてあって、そのすぐ後の14条で「あ、でもこ...

      • 例えば、ここ読め。憲法学の通説をまとめたものだが。 http://homepage3.nifty.com/constitution/resume/k-1.pdf

        • 読んでみたが、日本に住んでる外国人にも日本国民と同じ(一部を除く)自由を認めるべきというのであれば、別に国籍を取得させなくてもいいような気がするんだよね。これって、日本に...

          • そもそも「審査無し罰則無しでジャンジャンバリバリ日本国籍取れますよー」という話になってないだろ。そう思い込んでプロパガンダしてる奴がいただけであって。

  • んー、要するに、 第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 これは...

  • 【その1】 http://anond.hatelabo.jp/20081124212544 【その2】 http://anond.hatelabo.jp/20081124215515 「性質説」ドグマの「論拠」として持ち出されるのは、「自然権思想」とか「人権の前国家性」と...

  • 元増田です。 ブログに完成版を載せたのでどうぞご覧下さい。 http://d.hatena.ne.jp/LetsFightingLove/ しかしはてブのコメントの香ばしいこと。 基本書真理教の面々は自分の頭で考える能力がな...

  • 法学を数式のごとく扱ってるアレな人がいるぞ。誰かつっこんでやって。

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