ご質問の主旨に沿うかどうかは分かりませんが、複素ポテンシャルを使った散乱の解析手法があります。この場合の複素数は便宜的なものですが、ある種の問題には有効であるようです。ターゲットに粒子を衝突させる場合、例えば中性子を原子核にぶつけるような場合は、散乱されずに吸収される場合があります。このような場合は、入射粒子と散乱粒子の数が合いませんので、粒子の確率が減ったようになります。複素ポテンシャルを使うと、ポテンシャルの虚数部分が確率を吸収する効果がありますので、吸収のある散乱問題では、有効な手法です。