「ねえあそこに見える山なにかな」
「ここ札幌北区で南のほうに見えるんだから○山(○は伏せ字)、いや○山は見えないか…藻岩山かなアレ」
「えー…」
「何その不満そうな」
「街を囲んでる山っていうのはもっとこう、サーっと尖ってて雪とか被っててザーッとこう一面に」
「出身はどちらなん」
「○川」
「パンツ!」
「何その不満そうな」
「というか○川は盆地だし大雪山連峰あるからそりゃ見栄えするよ札幌と比べたらダメだよ」
「なんかさあ、こう、遠景がビシッとしてないんだよ、こう…木っぽくてさあ、日常って感じでさあ、手稲山も近いのはいいんだけどもっとなんか…」
「札幌はあっちのほうにもなんか山とかなかったっけ」
「夕張岳ね。あれはかっこいいね。天気悪いと全然見えないのでもうちょっとだけ近くにあって欲しい。東側とか向いて寝たい」
「はあ」