お兄ちゃんがいなくなったとき、
私はお兄ちゃんがどんな生活をしていて、
どんなことに興味があって、
何を考えていたのか、全然知らなかった。
私は何にも知らなかったことがショックだった。
そんなわけないのに、なぜか私は、お兄ちゃんのことなら分かると思ってた。
だから、こんなふうになって、
急に私の知らなかった現実が目の前に現れて、
「私は何も知らなかった」なんて認められなくて、
これで良かったんだ、私だけは理解している、と思うようにした気がする。
お兄ちゃんの選んだ道を私は支持するけど、
ただ、私とは距離があったことが寂しかった。
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