2021-11-30

たまに部屋の中で立ち尽くすことがある

何か辛いことがあったというわけでもなく、何か衝撃的なことがあったというわけでもない。

ただただ、なんとなく部屋の中で立ち尽くすことがある。

時刻は夕刻。

日は山の向こう側に行き、空はグラデーションのように濃いオレンジ色から水色青色と変わり、黒色の夜になろうとしていた。

部屋の中は、もう日が差し込んでなく、物の陰影や色が同化し分かりづらくなっている。

この時間帯は物の区別がつきづらく、全てが統一されたかのような世界に迷い込む。

何故、立ち尽くすのか自分でも正確には分かっていない。

ただ、周りの景色の変化で感傷的になり、一日がもう終わるということを、実感として感じやすくなっているのではないかと思っている。

このような時間帯は時間にしてあまり長くない。

しばらくすれば、この世界はなくなる。

からこそ、このような時間を噛みしめるために立ち尽くすことがあるのだと思う。

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