高校の頃、二学年上の先輩に恋心を抱いていた。
何もできずただ憧れている日々が過ぎ、先輩が卒業する日がやってきた。
卒業式が終わり、卒業生や在校生がそれぞれ連れ立って談笑などしている中、
私はせめて握手してもらおうと機会をうかがっていた。
友達に励まされ、「うん、行ってくる」と宣言して私は先輩のほうに歩いて行った。
すると背後から
「あれぇー?」
という声が。
その声を発したのは、先輩と同じ学年で、校内ではとある部活動で有名なMさん。
Mさんは友達と顔を見合わせて、笑ったような、困惑したような様子をしていた。
図にすると
先輩
↑
↑
↑
↑ Mさん
↑
↑
私
有名人でもてるMさんの近くに、何かそわそわしている一年女子(私)と友達がいて、
「行ってくる」と言ってそちらに歩いていった。
内心あちゃーと思ったが、憧れの先輩のことが心を占めていたのでそれどころではなかった。
で、肝心の「先輩と握手してもらう」だが、結局勇気が出ず、声をかけることもできずに終わった。
うんち
どうした? 泣いてるのか?
お前臭いから学校来るなよ