初恋の人にばったり会ってしまった。肌にハリがなくなったくらいで、あまり見た目は変わっていなかった。昔もたいして仲良くなかったのに、よく声をかけたと自分でも思う。若干の気まずさを湛えた空気に耐え、話は盛り上がることなく、ありきたりな挨拶をして別れた。
一瞬フェイスブックを検索してみようかと思ったけど、やめた。
見た目の変化のなさからすると意外なくらいに、声は年を取っていて残念だった。あの頃の彼に呼ばれる名前が好きだった。
全然ときめかなかったのに、まだ考えてしまっている。無性に中学生の頃の彼の夢を見たい。
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