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テレビで元野犬とか、虐待されていた怯えた目の犬を観ると、前に飼ってた犬のことを思い出す。
ペットショップで保護されていたというその犬は、元野良犬で人間にいじめられていたらしい。
いつもおどおどした目をしていた。
散歩も連れていけたし、撫でさせてもくれた。
手のひらに乗せた餌も食べてくれたけど、いつもこちらの様子を伺うような表情をしていた。
そのまた数年後に来た新しい犬は、まさに『番犬にならない犬』という感じ。
人間大好き、初対面の人に対しても嬉ションし、尻尾を振り過ぎて回転してるみたいに見える。
口角が上がってにっこり笑っているようなその表情を見ると、怯えた目のあの子を思い出す。
人間ですら、一度染みついた恐怖心を克服するのが困難なのに、 犬への接し方を工夫した程度で治るわけがない。
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