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俺はベッドに寝転びながら扇風機からの風を浴びていたのだけど、気づくと体が動かない。
知識として明晰夢の存在は知っていたので、これがそれかと一人合点していると、次に不安が頭をもたげてきた。
「これ、こわいことを考えちゃうと、こわいことが起きるやつじゃないか」と考えはじめて考えないようにしなきゃと思っているのだけど思えば思うほど考えてしまう。
そうこうしているうちに扇風機は溶け出すわベッドは溶け出すわ溶け出したベッドから黒いドロドロしたものが出てくるわで俺の部屋はえらい騒ぎになった。腕を動かそうともがいているうちに、体が酷く痙攣し、気づくと現世だった。
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