迷う朝永に仁科は、「それではためしに二、三ヵ月(理研に)来てごらん。」
「理化学研究所で驚いたことは、その全く自由な空気である。先生たちも若いのも、お互いに全然遠慮なく討論するそのありさまである。
セミナールはこの遠慮のない、血のめぐりのはやい連中の全く形式も礼儀も無視した討論で、生き生きと進んでいく。」
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