あれほど具象的な文字も、メジャーな言語ではそうないと思うのだが、どういうわけか「漢字はかなより抽象的」と言う人が多いような気がする。
これ、単純に「抽象的なものは難しいから、難しい漢字は抽象的!!」という短絡的な発想もあるんだろうけど、もっと根本的な部分に、「そもそも大和言葉が抽象表現苦手」な具象的言語だからじゃなかろうか?
日本語はもともと具象性が高いため、抽象的な言葉を表すには古くは漢語を輸入し、昨今ではカタカナ語としてどこかの言葉を輸入して使う。
結果的に古くからある言葉で抽象的な言葉は、大概和語ではなく漢語であり、転じて漢字は抽象的であるというイメージに結びついたのでは?