2010-12-20

ノルウェイの森を再読している。

http://anond.hatelabo.jp/20101219174222

 

クリスマスカラー単行本が世にあふれたころ、たしかわたしは理系女子大生で、

世はバブルで前髪がとびでた眉毛の太い、肩パット入りスーツきたお姉さんをよそ目に

毎日実験室と500mはなれたアパート

実験が毎日深夜に及ぶため家族をまたせたくなくて3万円弱のをようやく借りた)を

往復するしかなくて、

かなりネームバリューのある大学生からできるわりのいい家庭教師アルバイトさえ

土日のあい時間しかできなくて、ある意味なんだかサラリーマン生活の前借だった。

その私がノルウェイの森を読んで思ったことは、そうちょくちょく人に親切を施しては

セックスなりふれあいで回収できるほどヒマで金余りな大学生が世にいるんだなという呆れみたいなことでした

私にも統合失調やっちゃった親友がいたけれど、見舞いにさえいけず、

手紙電話で連絡しようとしたらその子の親にもう出してくれるなといわれた(病状のためにも、だったかも)。

たぶんそれを押して学業ほっぽりだしてたら?

電車代にも困っていたのに無理だとおもうけれど、もし借金する知恵でもあったら、

今度は自分の親にその子が悪役にされ、それはたしかにそのとおりだったろう。

それにわたしには上野ちづこさんふうにいうと1本あれば便利なチンコはついてなかったからそれを利用した慰め方も(壊し方も)できなかった。

 

で、私はその後めでたく結婚して生まれた娘も2歳のころから活字中毒で3-4歳からひらがなは完全黙読

(お友達いわく「**ちゃんさいしょは本いっぱい読んでくれたけど最近声ださなくてつまらない」)、

小学校に入る前に薬局の「薬」をみて「たのし!」と読んでいた。

その子が五年生の担任と日記愛読書告白しあうにいたる。子供文庫本の「しゃばけシリーズを挙げた。

こともあろうに担任はノルウェイの森をあげた。(この人アメリカ文学かぶれのイケメン50歳なんである

実家ももちろん文庫版のそれがころがっていて、子供青い鳥文庫といっしょに夏休みにもらってきた。

母こと私が気づいてすぐとりあげて139ページあたり読むともうこりゃダメだと。

短くはあるけれど直子と何したかそこまで正確?に描かなくてよろしい絶望

娘11歳の手に取るやいなやの読書は110ページあたりまでだったらしくてぎりぎりセーフ。

 

とりあげたついで最後までよんだけれど、ことさらセックスけが悪いんじゃない。

とにかくそのあともずっと周囲の人/間が自/殺しまくる話だと理解。

 

指折り数えていたがキヅキもナオコも遊び/人の先輩もその美/人の彼女も「自/殺した」。まるでよほど喪失をかかえたイケ/メン遊び/人主人公かまたはキヅキがそれほどうらやましいたいじゃないか、そんな主人公も今頃は、無駄な団/塊ジ/ュニア給料もらいすぎ、キャ/ンプいってダッ/チオー/ブンでも焦がしておけ、俺たちは車も買えないんだっていわれてるころじゃないか。なにがうらやましかろう。

なんというか、主人公は本質的によい人間なんだろうし、価値観は理解できるけど

今も昔も別にすすんで理解してあげたくない。

自分が完全に無駄な食い扶持であるという立場にきずつかない同世代の男は私をいらいらさせる。

まあ当時他にそういう小説がなかったというならそれはそのまま存在すればいいけれど。

 

私の旧友は紆余曲折あって結婚してネット書店をはじめていてくれた

文芸部ワープロうちもできなくて私にまかせていた子だし、今もネット勉強中だといっていたが)。

生きていてくれてありがとう。

追記 クソhatenaキーワードのせいで白字ネタバレ回避が利かなかった。

読んじゃった人ごめん

追記2 教職だった私の母は、「二十四の瞳」の大石先生お嬢さん教師ぶりが腹が立つといっていた。

そんなもんなんだろう。距離があれば美しくみえるものを近くから見た感想などは増田くらいでちょうどいい。

記事への反応 -
  • これを初めて読んだのは大学一年生の頃だったか。無駄に自分に肯定感があって、それでも醜い気質みたいなのは底流していて、それが絶妙に混ざり合って本当に醜悪な人間だった頃だ...

    • http://anond.hatelabo.jp/20101219174222   クリスマスカラーの単行本が世にあふれたころ、たしかわたしは理系の女子大生で、 世はバブルで前髪がとびでた眉毛の太い、肩パット入りスーツきた...

    • 俺がノルウェイの森を初めて読んだ時の感想もそんなんだったなぁ。多分高校三年生だったと思う。 ホントに高校やらなんやらそういうのに溶け込めなくてしんどかった時期だった。彼...

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