ゲイにとっていい時代になってきたなあ。ネットさまさま、ニコニコさまさまですよ。
「ゲイというものが存在すること」への認知がこんなに広まるなんて思わなかった。カジュアルになるなんておもわなかった。俺の観測範囲では、10年前はゲイであることが反社会的だったし、ネットワークが超絶限られていて全くコミュニケーションがなりたたなかった。その理由の一つとして「認知されていなかった」のがあるとおもう。オタクやJUNE好き(腐女子とは書かぬ)が認知されていなくて、特殊なやつらとカテゴライズされて日陰を歩んできたように、ゲイはさらに認知されていなかった。一般世間とは別物だった。
俺は地方にすんでいたので、本当に情報が限られていた。ネットもなければ書店にゲイ雑誌もないしね。二丁目のようなコミュニティも(目の届くところに)ない。だからコミュニケーションできる相手もいない。ひたすら偏った情報が、ちらちらとテレビや一般紙から届くだけ。そこからくる情報は「ゲイはエイズもちの病気野郎みたいなもんですよ」というふうにしか聞こえなかった。
インターネットはそんな俺に世界を与えてくれた。仲間がいる。話しがなりたつ。悩みをきいてもらえる。雑誌の存在もしる。
なんてすてき!
オタクならわかる、んじゃないかな、話し相手がいる幸せを! 一人じゃなかったという喜びを!
まあ、ここまでならありがちで共感も得やすい話なんだ。ネットで個人がつながったおかげでできたはなしだ。
TV発の秋葉原ブームでオタクがカジュアルになったり、腐女子という言葉が出来てJUNE好き/BL好きが認知されたじゃないですか。
「本来の姿」からは大きく外れて、にわかが増殖して、元々オタクやJUNE好きをやってきたひとはいい迷惑を被っていたりするとおもうんだけど、それでもこれまでの完全な日陰よりは俺は幸せだとおもうのだ。社会に認知され、居場所ができたというのは、長期的にはよいほうに向かう兆しだとおもうんだ。それが軽い嘲笑混じりだとしても、犯罪者扱いや存在しなかったことにされていたのに比べれば、とくに思春期の人にとって、生きるよすがになるとおもうのだ。
ふたば、2chと経てニコニコで阿部さんやパンツレスリングが定番ネタとなっているのは、「世の中にはゲイってのが存在してるんだよ」と認知が広がる意味で、とてもうれしい。だってこれまでTVに出てきた同性愛者は、オカマばっかりだったんだもん。ゲイ=オカマだとされてきたんだもの。実際には女性的な口調や女装子よりも、そうでないタイプのほうが遙かに多いのに。そしてTVは性愛にまつわる話しはタブーだったんだよ。性的指向として男性に魅力を感じても病気じゃないですよなんて話しは、ニュースバリューがないからほとんどでてこないんだもの。
最近はじまったユーザー生放送は「ゲイです」「腐男子です」「ちょいバイかもw」という放送が複数あって、楽しい。キワモノでなく、腐女子と同じ程度には居場所があるものとして存在しているのが、嬉しい。もちろん女装子にも、居場所ができてたりする。
ホームページや、ブログや、SNSは個人をつなげてくれたけれど、それはマイノリティが身を寄せ合うだけだった。
ニコニコはエンターテイメントを軸に、マジョリティにたいしてPRできた感がある。
あなたには仲間がいますよ。確かに少数派ですが、異常者ではないですよ。マイノリティとしてコミュニティに認知されていて、コミュニティに居場所がありますよ。
嬉しい。
一方でゲイへの認知を喜ぶ人もいる http://anond.hatelabo.jp/20090107235058 この人がほんとのゲイかは知らないが