そろそろと重い腰を持ち上げて平和を取り戻すための戦争にとりかかる時期が訪れている。
先人たちが、そうしたように。
決して誰も気乗りしないまま。
それは先人たちも同じであっただろう。
勇ましくなく、トボトボと歩く。
誰も気乗りしないまま、ただ訪れてしまったその時期にやるべきこと、
やらなくてはいけないこと、
ただそれだけを実行するために、
トボトボと歩く。
我々もトボトボと歩く時期が訪れたのだ。
そのときになって我々はどうするのだろう?
ただ、ただ慌てふためくのか。
こんなことが本当に起こるなんて夢にも思わなかった。
そんなふうに言うのだろうか。
まあ、それもいいだろう。
暗く、長く、つらく、先が見えない。
その道をトボトボと歩くのだ。
物語の力を思い出す。
なぜ指輪物語がヒットしたのか。
それはフロドとサム、
暗いモルドールの国を歩き続けて
やがて希望果てるころにあっても
それでもトボトボと歩き続けて
遂に任務を達成し
我々も歩き始める時期が訪れた。