大麦と小麦を考える上で、ややこしいのがそのネーミングです。粒の大きさや植物の大きさは、実は、両者でそれほど大差ありません。また、英語で小麦は“wheat”ですが、大麦は“big wheat”とはならず、“barley”という単語で、明確に異なる名称を持ちます。では、麦の日本語名称に「小」と「大」があるのはなぜでしょう。
名称の由来には諸説あります。小麦は本来、粉にして使用されることが多いから「粉麦(こむぎ)」と呼ばれた、あるいは古くから生産されていることから「古麦(こむぎ)」、または「(価値の)小なる麦」であることから小麦と呼ばれた……、などその由来は複数伝えられています。
これに対して、大麦の名称は、「(価値の)大なる麦」という由来が有力です。小麦に比べ殻が剝がれやすく活用しやすいこともあり、かつてはご飯と共に主食として提供されたり、日本の代表的な調味料である醤油と味噌に使われるなど、食文化のど真ん中で大麦は存在感を発揮していました。このような背景から大麦は“主たる麦”として、大麦の名を授かったとされています。
ふむ
別モノなんですな