「逆張り」が話題だけど、田野さんがネット民に批判されているのも当然。逆張りというのは、この社会で生きづらさを感じている人の心の叫びであったりする。そうした要素を全て削ぎ落として、ナチス研究の文脈だけで、「逆張りは自己顕示欲の塊の厨二病患者」みたいに切り捨てれば、当然感情的に反発する人は出てくる。
逆張りは、文脈によっては左派・リベラルが権力に抵抗・批判する際に用いる方法だったりする。すくなくともかつてはそうだったし、安倍政権期の改善(自殺者の減少など)を一つも認めようとしない左派もそうだ。「逆張り」の全否定は、「みんなが正しいということに黙って従おう」という、政治的無関心をもたらしかねない。