2010-09-27

ホメオパシー議論の気持ち悪さ

最近ホメオパシーをめぐる議論で気持ち悪いのは、論点が、科学無知につけこんで騙す悪者がいるから成敗して正しい知識を伝えないといけない!というのがほとんどで坊主憎けりゃ袈裟までになっていること。

そもそも乳幼児死亡事件は、ホメオパシーという個人的信条職業倫理に優先させた助産婦犯罪行為で、責められるべきはホメオパシーではなく、その人の悪意(法律意味で)でしかない。それは、例えばエホバの証人を信じる医者がいて、輸血をしないせいで患者が死んだというシチュエーションを想定すればわかる。その場合は明らかにエホバの証人じゃなくて医者が責められるだろう。そういうふうに考えると、解決すべき課題助産婦業においても医者と同様の職業倫理を持たせる(もしくはいい加減なのを徹底させる)、ということになる。親がホメオパシー信者子供が死ぬという場合もあるが、それについても保護責任者遺棄致死扱いにすべき。

ホメオパシー自体は害にも薬にもならないもので、「信じるなら勝手に信じれば」の慰めや祈りの類と変わらない。高いレメディを売りつけているというのを問題視する人もいるが、そんなことを言ったら、単なる石にとんでもない価格をつけている宝石業界詐欺師集団になってしまうし、カラープリントを高く売りつける秋葉原の絵売りはすぐさま取り締まらないといけない。繰り返して言うが、問題はホメオパシーそのものでなく医療関係者がそれを勝手にやったことであって、ホメオパシー規制しても構造的に考えないとまた同じことはいくらでも起きる。

あと、ホメオパシーを信じる人を無知と単純に断罪しているつもりの人も多いが、個人的に慢性の大病をしたけど病院はなんの役にも立たず、結局指導とは違う形で食べ物を変えるのが一番効いたことからも、背景としていわゆる公式の医療に不信感を持っている人はとても多いことは認識すべき。SSRINSAIDも結局は症状を悪化させるだけだったし、病院はおじいちゃんおばあちゃんの慢性病をできるだけ引っ張って健康保険お金を引き出しているように見える(意図はともかく結果としてそうなっている)。100万人に1人しかかからないような難病治療お金をかけてばっかりいて、検査じゃ特に悪くないのになんだか体が調子が悪いという状態にはほとんど役にたたないし。地方に行くとよくわかるけど、そういう年寄りを狙った宗教団体はいくらでもある。そういうのもついでに断罪すれば?そうなったとたんに支えのなくなった年寄り絶望して自殺しまくるだろけど。

  • 最近のホメオパシーをめぐる議論で気持ち悪いのは、論点が、科学的無知につけこんで騙す悪者がいるから成敗して正しい知識を伝えないといけない!というのがほとんどで坊主憎けり...

  • 日本で行われるホメオパシーと本家(?)イギリスでのホメオパシーは似て非なるものでしょ イギリスでは一般医療の補完的なものとして機能しているけれども 日本でホメオパシー言ってる...

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