2010-01-27

パソコンショップで店員していた頃の思い出

僕がまだフリーターをしていた頃の話だ。

大学中退してしまった僕は暇な時分バイトばかりしていた。

僕は特に何か秀でた所がある訳でも無かったが、

ハードウェアが好きなこともあってパソコンショップで店員をしていた。

パソコンショップの朝は遅い。

でも僕は9時には出社して店の中を掃除していた。

そのせいか、社員さんとの関係は良好で、バイトの統括の様な立場になっていた。

僕の働いてた場所は沢山お店が密集している。

何年も勤務していると次第に顔なじみになってくるものだ。

僕の働いていた店のすぐ近くにはメイド喫茶があって

毎朝開店までの時間掃除しながら出勤風景を眺めていた。

僕は女の子に積極的な方ではなく、

見た目も不細工とまではいかないと思いたいが普通だった。

でもある時、毎朝あっているのに挨拶しないのは逆に失礼だな、と思って

おはようございます」って挨拶してみた。

メイドさんが面食らってこっちを観る

数秒こっちを観ていたがそのまま無視して言ってしまった。

ぼくは落ち込んだ。

でも、めげずに挨拶し続けた。

それを観ていた先輩が

「商売女はそんなもんだよ、夢見るなって」

と言った。

その日から暫くぼくはドリーマーというあだ名をつけられ、

後輩にまでからかわれる日々を送った。

僕はそれでもめげずに挨拶した。

ある日、僕はお昼ご飯にマクドナルドにいった。

何気なく座った近くの席に、毎朝挨拶してるメイド喫茶女の子たちがいた。

僕には気づいていないみたいだ。

でも気づかれたら気まずいな。挨拶を返してくれる子もいれば返してくれない子もいるからだ。

メイドさん達は色んな話をしていた。

店長愚痴、客への愚痴コスメ、他の女の子の悪口・・

そして毎朝挨拶してくる男・・僕の話題もでた。

「毎朝挨拶してくるやついるよねー」

「無視してもしてくるしさー、正直ウザイよねー」

僕は凹んだ。

泣きそうになった。

所詮努力なんてこんなもんなんだ、て思った。

僕はその場に居るのが辛くなって気づかれないように店をでた。

僕はホケたまま午後の業務をこなした。

その日は店長が早番だったので最後は僕が閉める日だった。

戸締りをしていると、一人のメイドさんが話しかけてきた。

さっき居たメイドさんの一人だ。

「さっきはゴメンなさい、話の流れで」

どうやらその子は僕が店にいるのを最初からしっていたみだいだ。

でも僕は何か悪口を言うネタを探しに着たんじゃないかと思って

「こういうことは慣れています。気にしてません。」

とだけ言って、その後何を言われても無視をした。

次の日、僕は早番だった。

前日のこともあってお酒を飲みすぎて2日酔いになっていた。

朝、またメイドさんが出勤してきた。

僕は無視をすることにした。

仕事がある振りをして奥に入ってやりすごした。

その日も僕はボーっとしながら仕事をした。

1週間くらい経った。

僕はいつものように後輩達を帰らせ、店の閉めをしていた。

この前謝りにきたメイドさんが待っていた。

「あ、どうも。最近見ないからどうしたのかな・・て思って」

僕はチラッとみた。けど不振に思って無視をした。

そしたら、これ余りものですけどってケーキをくれた。

僕はポカーンとしていた。

でも次第に嬉しくなった。

女の子から何か貰えるなんて!!

メイドさんからなんて!!

次の日の朝、僕は昨日のお礼をそのメイドさんに言った。

僕はそのメイドさんと良く話をするようになった。

失恋気分転換メイドをはじめたこと、

客のセクハラ発言やクレーマー

バイト子、社員のこと、、

良く考えれば、僕も彼女も同じ接客業で、

学生でもなく、同じ場所で3年も働いていた。

喋るれることは一杯あった。

僕の生い立ち、家族のこと、色んなこと。

色んなこと。

僕は恋をしていた。

告白のチャンスを伺っていた。

そして、僕は仕事終わりを待って告白することにした。

その日、非番だった僕はそわそわしながら、

従業員用出口の前で彼女のあがり時間を待っていた。

ちょっとシュミレーションしてみる

「あ、あの、○○さんですか?」

「・・あー、はい。どしたの?」

「えっと・・」

「ん?どしたの?」

うー、緊張する。。

恥ずかしい。。

ドタドタと何人かが控え室に入ってくる音。

「あ、メール入ってる」

「あー、先輩、またあいつですか?悪いんだー」

??なんだ?

「みてみて、コレw」

「ワーww キモいですねコレwww」

「誰々?」

「あいつだよ、あいつ」

挨拶メガネ?」

「あー、あいつかw」

声がする・・


「先輩さー、あいつのこと嫌いなら嫌いって言えばいいのにw」

「ホントw 鬼だよねw 鬼www」

・・・

「つーかさ、いい加減気づけってw」

童貞なんだよ、きっとw」

「だよねー、きもいしwwww」

数人が笑う声


僕は次の日仕事を欠勤した。

その後、僕は社員採用が決まり、他の店舗に異動になった。

僕はあの日以来、メイドさんを完全に無視するようになった。

メイド喫茶は商売女。深入り禁物の安まんこ

先輩の言ったとおり。

染みた。

  • 根暗で友達がいないひきこもりの彼氏がいる 普通に可愛い顔の女の子がいたらしいんですが。 友達からはB専じゃないかとからかわれ、 彼氏と仲が悪い時は、彼からの携帯のメール...

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