「息子(娘)の博士課程進学で親ができること」
http://anond.hatelabo.jp/20090117074753
を書いた増田。証拠に、リンク先の記事の1行目に「証拠」って書いておいた。
とうとう、恐れていたことが起こってしまった。東北大の大学院生の自殺。この事件の示唆するところを、結論から言おう。
「死にたくなければ進学するな」
子を殴ってでも博士課程には行かせるな。子や兄弟姉妹が博士課程に進学したいと言い出したら、まず殴って止めろ。それで諦めるぐらいなら、博士課程に行かなくてよかったということだ。言葉でも、親子の縁を切る、勘当する、ぐらいの脅しはしていいと思う。これを見ているのが学部・修士課程の学生なら、博士課程には絶対進学するな、と警告しておく。
もう、博士課程進学っていうのは、子を自衛隊にやるのと同じぐらい危険なことだと思ったほうがいい。それも、遺族年金のない自衛隊に行かせるのと同じぐらい危険なことだと思ったほうがいい。自衛隊員でも実際に戦闘地域で戦闘を行うのは一部のはずなので、そういう危険な例外を除けば、自殺を含めた死亡率は博士課程進学と自衛隊入隊とで、同程度であってもおかしくない。
自衛隊が危険な職業であることは、広く知られているが、それでも行く人は行く。金が出るし、何より「国のために命をささげる」という大義があるからだ。博士課程は、金はでないが、やはり、「学問のために命をささげる」という大義があるはずだ。
博士課程は、「博士の学位に、一遍の論文に、自分の命以上の重みを感じられる人間だけが進んでいいところ」という位置づけで、もういいと思う。それでも、大義がある限り、行く人はいるのだ。どんなに止められても、たとえ殴られても行く人は行くのだ。博士課程は、そういう危険を省みず大義のために身を投げ出せる人間だけが行くところ、という位置づけで、もういいではないのだろうか。そういう位置づけの場は、博士課程以外にも、自衛官・警官・消防隊員・海上保安官などなど、社会にはいくらでもある。博士課程も、「お金が出ない」という一点を除いて、その仲間だと思えばいい。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090513-OYT1T00525.htm
東北大は13日、大学院理学研究科で教員の指導に過失があり、担当していた大学院生の自殺につながったとする内部調査結果を公表した。
大学院生は2年続けての教員による博士論文の受け取り拒否などで修了できなかった。同大は懲戒委員会で処分を検討しているが、この教員は今月に入り辞職した。
同大によると、自殺したのは理学研究科で生物関係の研究をしていた博士課程の男性大学院生(当時29歳)。大学院生は昨年8月、研究のデータ集めをした滋賀県内で自殺した。遺書には指導法への不満などはなかったが、翌月、両親から男性准教授(52)の指導に問題があったのではとの指摘を受け、内部調査委員会を設置していた。
大学院生は2007年12月、博士論文の草稿を事前提出したが、准教授は大学院生と十分に議論せず受け取りを拒否。准教授は06年11月ごろにも、論文提出を延期するように指示しており、大学院生は2年連続で博士号の取得に失敗した。
調査は、残された論文草稿やデータを見る限り、大学院生の研究は博士論文の審査水準に到達していたと判断。准教授が、具体的な指示を与えず、適切な指導を行わなかった結果、大学院生は学位取得や将来に希望を抱けなくなり、自殺に至ったと結論づけた。准教授は、08年1月に科学誌から大学院生の論文が掲載を拒否され、書き直しが必要になった際も、適切な指導を行わなかった。准教授は調査に「論文提出の直前までデータ整理に追われており、時間がかかると判断したが、指導に不適切な点があった」と話したという。
まぁ、元記事の大学(院)出身な私なわけですが、母校の残念な出来事にしょんぼりしてます。 ただ、こういった進学・進級に関するトラブルは東北大に限ったことじゃなく、特に理系...
ハタチ過ぎた子供の行動を止める方法に「まず殴る」を選択している時点で子育て失格というかたいへんおめでたい脳みそだと思われる。 持ってるのが修士だろうと博士だろうと親とし...
もう、博士課程進学っていうのは、子を自衛隊にやるのと同じぐらい危険なことだと思ったほうがいい。それも、遺族年金のない自衛隊に行かせるのと同じぐらい危険なことだと思った...