2022-09-17

夏の終わり、蝉の声、宇宙の夢

近所に森林公園がある。

そこに、ふらっと行ってきた。

森林なので涼しくて、歩いていれば蝉の声が聞こえた。

蝉の声はひとつだけで、急に鳴き始めては、ずっと鳴いていた。

ミンミンミンミン。

ミンミンミンミンミンミンミンミン。

ミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン。


昨夜、夢を見た。奇妙な夢だった。

宇宙に居て、宇宙服を着て、宇宙空間を漂っていた。

音はなくて、周りは暗くて、でも遠くの星の輝きで真っ暗じゃなかった。

しろ明るい。綺麗な景色だった。不思議と心が安らいだ。

でも一人きりだった。ほかに、何もなかった。

私は漂い続けた。

蝉は鳴き続けていた。

もう夏は終わるのに。

蝉は鳴き続けていた。

仲間の存在を探すように。

蝉は鳴き続けていた。

自分はここに居るのだと、誰かに気づいてもらおうとするように。

快い風が私をあてがい、私は歩みを再開させた。

私も、蝉なのかもしれない。あの蝉のような。

から私は、きっとここで鳴くのだ。

増田という森林で。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん