配達であるマンションに行ったときのこと。そのエレベーターの中でウーバーイーツの宅配バッグを背負った他の配達員の男と鉢合わせになった。
目が合うと、彼のほうから私に話しかけてきた。
「“スリコ”ですか?」
「ええ、スリコですよ。スリコ、スリコ、ずーっとスリコです」
「まったく、やってられないですよね」
彼はそう言うと、ふうッと深くため息をついた。
スリコというのはスリーコインズの略であり、配達員の間で300円の報酬を嘆くような意味合いで使われている。
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