何十年前かもわからない、誰なのかも、どこなのかもわからない古ぼけた写真を見るのが好きだ。
かつての通勤ラッシュや行楽地の様子、何気ない街角に人が集まっている風景などなど。
そしていつも思うことがある。
「この人たちはもう、死んでるんだろうな」って。
たまたま写っていた人の中には、苦しいことや逃げてしまいたいこととかがいっぱいあった人もいたはず。
そんな中を生き抜いて、その最中をたまたま写真に撮られて、でもそれは現在からすれば大昔で、今ではきっと安らかに眠っている。
そう思うと、自分のツラさもやはり通過点の一つで、でもいつか終わって、そして生きていること自体も必ず終わる日が来るんだと思うと
「いつか死ぬんだし、ま、いっか」
という気分になる。
ネガティブになっているわけじゃない。
どんなことがあっても、必ず終わる日が来るって考えることが救いみたいな、そんな話です。