私は毒親に育てられたのだと思う。具体的なエピソードは思い出すと辛いのでいちいち書かないが、「毒になる親」を読んだ時、とても様々なことが腑に落ちた。
だが、私の両親の両親、私の祖父母は、父方、母方ともに私の両親以上の毒親だったことが両親の話から窺える。そして、私の両親はそれなりに自分の親の毒を子供には渡すまいと努力していたことも、少しずつわかって来た。
だから思った。毒は薄れるのだと。
そう思った時、私の中の何割かは両親を許す気になった。
私の両親にそれができなかったように、私にも不可能なのかもしれない。親の毒に泣く子供を育ててしまうかもしれない。
けれども、両親は少なくとも毒を薄めてくれた。それを決して無駄にはしたくない。
毒は薄れるのだから、それを断ち切ることもできるはずで、それが私の代であってもいいはずだ。