それは遠い昔の事だ。あの頃は履かれては脱がれまた履かれては脱がれの日々だった。
ところがいつものようにお天道様の元で昼寝をしていたある日、それは起こった。そう盗まれたのだ。
その後の日々は散々だった。被られては嗅がれ、嗅がれては被られる毎日。俺の心とクロッチは荒んでいった。
だがそんな日々にも終わりが来た。下着ドロが捕まったのだ。
そうとなればもう体育館に並べられる事は確定。パンティーたるもの体育館に並べられてはお終いよ。例え誰も履かなくなったパンティーだったとしても、それでも心はパンティーだ。俺はパイプ椅子でもドミノでもねえ。パンティーなんだ!
そう、俺はパンティーだった。それゆえに人に抗う術を持たなかった。俺は死よりも恐ろしい恥辱を受け入れるしかなかったのだ。
しかしそうはならなかった。何故かって?そうだな、あれはただの事故だ。居眠り運転のトラックが突っ込んでくるというよくある悲しい事故だ。
そして俺は異世界に転生した。