■女遊びをするときは
※この話は作り話です
僕のおじいさんは、それなりに社会的地位のある人だった。そして僕ら男孫にだけは、時々こんなことを言った。
曰く、「女遊びをするときは、女の立つ瀬を考えろ。それができないのなら遊ぶな」と。
この話は突き詰めると、女性の家を用意できないのならその女性と関係を持つのはやめろ、というものだったと僕は理解している。
つまるところ、不倫のつもりでいるのではなく、実質的な重婚をするつもりでいろ、というものだ。
でもこれは甲斐性のあるおじいさんだからできた話だと思っている。
だから僕は、おじいさんの言いつけをしっかり守っている。甲斐性がないのだから不倫はしないという形で。
ツイートシェア