2014-07-29

社会人になって

気がついたら俺は汐留で働くサラリーマンになっていた。

人生なんてこんなもんさ、なんて、そういう言い方をする大人たちを心底軽蔑してきたが、

つのまにやら俺も大人になっていたみたいで、そういうのが死ぬほど嫌だ。

仕事のやり方なんて全くわからん。誰も教えてくれない。

けど、自分でやらなきゃ。大人なんだから

そういう風に思う賢い自分が、死ぬほど嫌だ。

積もり積もった残業代20万円だった。

全部風俗に使ってやった。

嘘だとわかっても、演技だとわかっても、

金で買った売女が喘ぐのに興奮した。確かに興奮した。

けれども泣きながら腰を振る俺に、多くの売女は引いていた。

何人かの売女は俺の話を聞いてくれた。

それが人生だよなんて、わかったような口を聞かれて、腹が立って、

それでもどうしようもなくて、とりあえずその売女を抱いた。

死にたくなんか無い。働きたくないわけでもない。

けれど、このまま、俺は終わるのかな。

働く。

稼ぐ。

寝る。

起きる。

売女を抱く。

そういう風に、俺は死ぬのかな。

俺の人生は終わったのか。

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