日向と日陰のコントラストがはっきりしている今日みたいな日は割と好きだ。
自転車で往来をのんびり走ると、白黒白黒とトンツーをリズムを刻んでいるようだ。
単色だけど、飽きることはない。
そうしてしばらく走って木陰で休もうと立ち止まったら、どこからかマイクのハウリングと子供の歓声が聞こえてきた。
そっか、運動会なんだ。あの雑音のよじれる感じがひどく懐かしい。今も変わらないのね。
ああ、影は好きだ。団子虫になって通学路の看板の下でじーっと待っていたい。
そのまま蹴っ飛ばされて踏まれて死にたい。所詮、増田は日蔭者。
声はすれども姿は見えず。
そんな音に聞く、人の楽しさや興奮といった感情をひっそり食すのが自分にはあっている。
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