かわいい男子になりたい(?)と思うことがあるかもしれない。かわいい男子として行動しながらそのかわいさを満喫したい。しかし、男子というものは自身がかわいいということを正しく認識できない、もしくはむしろコンプレックスとして捉える。すなわち、かわいい男子になって俺かわいい☆を満喫することはできない。
そもそも、俺かわいい☆な男子はあまりかわいくない。否、かわいくないとは言えない。しかし基本的には、かわいくない。かわいくないところがかわいい。であるとしても、俺かわ男子は自分のことをかわいくないとは思っていないわけで、結局、かわいくないところがかわいいとは知らぬのだ。
かわいい男子になりたいという願望があるとしたら、きっとそれは本当に「なりたい」のではなく、極限まで近しい存在になりたいんである。ぎりぎりのところまで同化したい。まるきりそのものになりたいわけではない。かわいいを認識できなくなるから。かといって近しい他者として関わりたいというのとも異なる。かわいい男子のかわいい粒子になれたらいいというのが暫定的な結論となっている。