夕飯時になると餌やりばあさんが現れてそこらじゅうに餌を置いていたっぽい。
餌やりばあさん自体は見たことがなかった。
昨日、帰宅途中に70代位のばあさんとその娘らしき人が前を歩いていた。
その道は猫ロードと並行している道。
一瞬、ばあさんは肘を動かすと豆まきのように猫餌をまいた。
餌はドライフードにもかかわらずバラける事無く民家の門の一角に10センチ四方の範囲にまかれている。
(凄い神業!これが猫ロードの餌やりばあさんか。)と見入っていると瞬時に野良猫が来て捲かれた餌にありつく。
ここで、ばあさんが娘に『怖いのよ。』と云う。
『向こうの道』と、猫ロードのほうを指し、
『歩いてるとさっきの猫がきてエサくれって言った。』
『みんなわかってるのよ、私が餌持ってるのを。』
『遅ってくるのよ。』
『だから向こうの道は通らない。』
といった内容のことを娘に話し続ける。
娘は頷くのみだった。
なんか怖かった。